大人の発達障害 会社で問題社員扱いされる人

週刊ダイヤモンドのオンライン版に大人の発達障害を扱った記事が載っています

http://diamond.jp/series/hikikomori/10011/

発達障害といえばこどもの学習障害（ＬＤ）や注意欠陥多動障害（ＡＤＨＤ）が知られていますが、これはこども特有の症状ではありません

自身に学習障害のような問題がある事実を自覚しないまま大人になり、社会人となってから初めて周囲との軋轢、トラブルに見舞われて困惑し、途方に暮れる人も少なくないのです

自分自身、職場の上司が発達障害を疑われる症状を抱えており、大いに迷惑した経験があります

１人は東大教育学部出身で、いわゆるエリートです。教育学や教育心理学という専門知識を身につけている人物なのですが、自分自身の問題行動にはまったく無頓着で、それを周囲のせいだとする迷惑な人物でした

その最たるものは人の話をまったく聞かず、会話が成立しないという点にありました。ですから会議などまったく無意味で、この上司が部下の話も聞かず何でも勝手に判断を下し、決定するだけでした

その判断が妥当なものならそれで通用したのかもしれませんが、猜疑心が強くて歪んだ物の見方をするためか、見当外れな判断も多くて困ったものです

発達障害であるという自覚を欠いているため、行動の問題点を指摘してもまったく聞き入れず、こちらに怒りをぶつけてくるので実に厄介でした。結局、喧嘩別れする形になりましたが

もう１人の上司も有名国立大出身でしたが、落ち着きがなく挙動不審で、今日決定したことを翌日にはもう忘れているという人物でした。その一方で英語の文献をすらすら読んだりと、知的能力は抜群でしたが

こうした自覚のない人物は臨床家としても失格ですし、実務家とも呼べません

大学で教鞭をとるにも不向きですし、研究者としても駄目でしょう

せめて本人が学生だった頃に指導教授がその問題行動を指摘し、治療を受けるよう勧めていればまだ改善の余地はあったのかも、と思いますが

週刊ダイヤモンドのオンライン版記事にもあるように、大人になってからでも発達障害の治療は可能です。しかし、そのためには本人が発達障害だという病識を持たなければなりません

ところが自分の経験でも述べたように、４０代５０代ともなってそれなりの地位にある人物がいまさら「発達障害」という事実を受け入れるのは難しく、それがみすみす治療の機会を逃す原因にもなります

人の話を聞かない人物を「頑固者だから」といって放置するのはよくあります。あるいは「変人」扱いしたり、窓際に追いやって閑職につけるという対処方法もあります

企業としては解雇できない以上、そうやって飼い殺しにするほかないわけですが、家族にとっては深刻592826539な問題です

当ブログで繰り返し述べているように、「片付けができない主婦」も発達障害の可能性があります。片付けのプロが指導すれば部屋をきちんと整理整頓できるようになる、という考え方もありますが、それより発達障害の可能性を考慮し医療機関に相談すべきだろうと思います

注意欠陥多動障害（ＡＤＨＤ）は男女の発症率に大きな差があり、圧倒的に男性が多いとされるのですが、だからといって女性の発症例がないというわけではありません。あるいは注意欠陥多動障害とは別の問題を抱えている可能性も考えられます

ゴミ屋敷と呼ばれる異様な収集癖を持つ人物についても同様です。発達障害という器質性（脳の問題）の障害と、心因性の障害（人格障害など）を併発している可能性も考えられます

テレビ番組ではゴミ屋敷にタレントが押しかけ、ゴミを片付けて一件落着とするケースがあるのですが、根本的な解決だとは思えません

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星野仁彦

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