オリンピック国母選手騒動は何だったのか?

バンクーバーオリンピックのテレビ中継は結局見ないまま、終わりそうです
若い頃は野球やサッカーはもちろん、ラグビーや体操、シンクロナイズドスイミングなど熱心にスポーツ中継の観戦していたのですが、最近はすっかり熱が冷めてしまい見る意欲が湧きません
さて、今回のオリンピックで一番の話題といえば国母選手を巡る騒動だったのではないでしょうか?
各メディアともさまざまな主張を展開し、論じていました
その挙句、文化論や日本人論まで開陳するメディアも現れました
PJニュースは、「『規律に対する厳格さ』を通り越して寛容さの欠ける『閉鎖性・陰湿さ』は日本文化の負の側面だ。こういう部分が日本社会の『生きにくさ』を作りあげているのだ」と書いています


どうも思い違いをしているのではないか、と言いたくなります
自分自身、日本社会に生き暮らしていてそんな「生きにくさ」を感じた経験は一度もありません
国母選手の服装の乱れを指摘することが、なぜ閉鎖的で陰湿なのか、さっぱりわからないのです
例えばメジャーリーグの球団ヤンキースには、「移動時はネクタイとスーツ着用」という決まりがあり、選手はそれに従います。それが契約に明記されている以上、当然従うわけです
プロバスケットボール(NBA)でも同じく、「移動時はネクタイとスーツ着用」と決めているチームがあります。しかし、アレン・アイバーソンはこの決まりを破り常にラフな服装を通します。彼には契約に従って罰金が科せられるのですが、アイバーソンは罰金を1年分前払いしています。チームは納付された罰金をチャリティーに回したそうです
つまりドレスコードがあって、それを守る義務を契約で明記しているからこそ、NBAの選手たちもそれに従うのですが、アレン・アイバーソンは罰金を支払ってでも自分のスタイルを貫こうとしているという話です
契約社会のアメリカらしい話といえばそれまでですが、そのような割り切り方も1つの選択でしょう
世論調査を見ても国民の半数は国母選手の服装を不快に思ったのですから、関係者が国母選手に注意・指導をするのは当然です
それを受け入れるか否かは国母選手が決める問題であり、オリンピック参加を辞退した上でズボンをずり下ろしたまま帰国してもよかったのです
結果として国母選手はズボンを引き上げ、オリンピックに出場する選択をしたと言えます。これのどこが陰湿で閉鎖的なのでしょうか?
「自分のスタイルを貫く覚悟」があるなら、そうすればよかっただけの話です。ズボンをずり下ろして成田空港に降り立ち、報道陣を前に「チッ、うるせーな」と発言すればよかったのです
場にふさわしい服装をし、立ち振る舞いをするのは大人のたしなみであって、ガキ臭い独り善がりのパフォーマンスとは別次元の話です

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