看護師4人による保険金殺人事件を考える

もう随分と前の事件だと思っていましたが、主犯格とされた吉田被告の最高裁での弁論が行われたと報道されています


事件の呼び名はさまざまですが、「久留米看護師連続保険金殺人事件」で検索すると事件の詳細を載せたウェッブサイトが幾つも見つかります
事件をご存じない方はその1つを参考にご覧ください


いまになって吉田純子被告は「主犯は自分ではない。保険金取得で利益を得た人間が別にいる」と申し立てているそうです
これは死刑を免れたいがための悪あがきにしか見えません。もし、事件の首謀者として4人の被告以外の人物がいたのなら、なぜ一審の段階でそれを明かさなかったのでしょうか?
夫に保険金をかけ、医療知識を悪用して昏睡させた状態で胃に通したチューブからウィスキーを流し込み、急性アルコール中毒に見せかけて殺害するという非道な犯罪で注目されました
しかし、それよりもさらに世間の目を惹いたのが、吉田容疑者と他の被告が看護学校時代から同性愛関係にあったと報じられたためでした。吉田容疑者がボスであり、他の3人を同性愛関係で支配していたという週刊誌の記事が出たりして、すっかり色モノ扱いされてしまいました
そのためさまざまな憶測による報道が飛び交って、事件の本質がどこかへ飛んでいってしまったかのような感がありました
4人の被告のうち1人は裁判中に死亡し、1人は懲役17年、もう1人は無期懲役で刑が確定しています
同性愛関係を維持する上で邪魔である夫を殺した、との見方をする人もいたようですが、実際どのような人間関係が4人の間にあったのかはよく分かりません
本当に同性愛が犯罪の背景で大きな意味をなしていたのか、当事者たちの心の内奥を探らない限り確定的なことは言えないと思うのですが

(関連記事)
「黒い看護師」殺人の吉田純子 死刑執行
看護師4人による保険金殺人事件を考える2 同性愛
廿日市大学生殺人 保険金殺人と認め懲役30年判決
https://03pqxmmz.seesaa.net/article/503844138.html
廿日市大学生殺人 保険金目当の犯行で懲役30年求刑
同性愛者ストーカー殺人を考える
横浜病院点滴殺人 内部犯行の可能性


黒い看護婦―福岡四人組保険金連続殺人 (新潮文庫)
新潮社
森 功

ユーザレビュー:
なんかすごかったこの ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る


この記事へのトラックバック