石巻3人死傷事件を考える4 犯人のプロフィール
石巻で3人を殺傷した18歳の少年が逮捕された事件の続きです
雑誌「AERA」が犯人である少年の人物像について記事にしています
少年の粗暴な性格、交際相手の女性を支配し服従させようとする妄執はどのように形成されたのか、成育史をもう少し詳しく見ないと分かりません
少年は母子家庭で育ち、どのような理由か分かりませんが父親は不在です
今回の事件のような恋人・妻に対する暴力を振るう男性の場合、自分の父親が粗暴な男で家族に対して暴力を振っており、それを真似てしまう例もあります
が、このケースは父親不在ですから、父親がモデルだったわけではありません
では、少年の粗暴な性格はどのように育まれたのでしょうか?
母子家庭で母親が外で働くため、少年は一人放置される状態にあったようです。そんな状態をこどもは「母親が悪い」と思い込み、母親を責め、母親に暴力を振るうようになる例があります。愛情への飢渇が憎悪となり、暴力による報復に発展するのです
体の小さなうちはともかく、中学生になって体も大きくなるとその暴力は母親の力ではとても押さえつけられません
もちろん多くの子供は家庭の事情を理解し、母親の苦労を受け入れ納得するのですが、今回の少年のように物分りの悪い人間はいるわけです
性格の偏りだけでは説明できない、病んだ振る舞いを感じますので、前に「人格障害」の疑いを指摘しました
愛情の飢渇は猜疑心を生みます。自分の意に従わない人間に対する疑い、憎悪となって噴出します。その一方で、自分を愛し服従するよう貪欲に求めて止みません
AERAの記事を読む限り、この少年が遅かれ早かれ重大な刑事事件を起こす危険に満ちた人物であり、周囲の人たちもそれを懸念していたことが分かります
警察は事件発生早々、「被害者から相談を受けていたが対応に問題はなかった」とコメントを出しています。所轄署が被害相談を受けどのような対応をしていたのか、具体的な調査もしないうちにそのようなコメントを出すのですから、何かやましい部分があったのではないかと逆に勘繰りたくなります(まあ、組織防衛のためなのでしょうが。被害者を守るより、警察という組織の体面を守る方が重要なのでしょう)
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