頑張るOLの不満 職場への不満
「自分はこんなにも職場のために心を砕いているのに、まわりの人間は皆が自分勝手
で、好き放題している。自分はもっと評価されてよいはず」
こんな訴えをする男性や女性に遭遇するのは珍しくありません
職場の人間関係を不満に思い、ストレスを溜め込んでいる女性の話を取り上げます
彼女は職場の中堅どころで、後輩に仕事のやり方を助言したりいろいろな相談にも乗
ってやっているのだ、と語ります。しかし、後輩は自分に感謝もせず、他の社員に愚痴
をこぼすなどしているのが我慢できない、と訴えます
彼女の話は上司、同僚、後輩への不満と愚痴ばかりで、彼女自身にはまったく目が向
いていないのが特徴です
後輩に助言しているとか相談に乗ってやっていると語りますが、「それは単に自分の意
見や価値観を他人に押し付けているだけではないのか」と水を向けますが、彼女はま
ったく意に介しません
後輩の側からすれば何かと干渉してくる先輩OLを好きになれるわけもなく、うっとおし
いと感じているのでしょう
仕事の進め方にしても結果がきちんとしていれば問題ないわけで、その取り組み方法
は個々人のやり方に任せれも構わない部分もあると思われます
彼女の抱える不満、悩みはいったい何なのでしょうか?
職場の人間にも多かれ少なかれ問題はあるのでしょうが、一番の問題は彼女の自己
愛的な欲求の強さです。自分が職場の中心であり、自分をもっと認めろ、評価しろと要
求してやまない心です
他人から愛されることを強烈に求める反面、他人を愛したり許そうという気持ちはあり
ません。そして何よりもそんな自分自身の過度な欲求にまったく気がついていないこと
です。「問題はすべて周囲の人間のせいだ」と決めつけ、自分の行動・判断は正しい
という前提から一歩も踏み出せないのです
内省に目を向けさせようとするアプローチも無駄で、むしろ彼女の反感を買いました
「こんな奴に相談しても無駄だ」と彼女は判断したのでしょう。二度と来訪しませんでし
た。結果として失敗に終わったわけです
ではどうすればよかったのでしょうか?
自分の中に生じた彼女への不快感が陰性の転移となり、彼女はそれを感じたと思わ
れます。つまり彼女は「わたしの敵だ」と判断したに違いありません
もちろん彼女の自己愛的な偏りのある人格について指摘し、説明したところで彼女は
頑として否定し、受け入れなかったはずです
では彼女の愚痴や不満に付き合い、慰めに終始すればよかったのでしょうか?
それでは問題は解決しないでしょう。確かに相手の言い分に耳を傾け、一端受容した
上ように見せて信頼関係を構築し、その上で彼女の変容を促すというのがセオリーな
なのかもしれませんが
そのためには自分の中に生じた彼女への不快感を解消しなければなりません(それ
はそれで難しい課題です)
「どう対応すればよかったか」という惑いだけがいまも残っており、ああでもない、こう
でもないと考え続けています
(関連記事)
職場不適応
https://03pqxmmz.seesaa.net/article/200903article_7.html
で、好き放題している。自分はもっと評価されてよいはず」
こんな訴えをする男性や女性に遭遇するのは珍しくありません
職場の人間関係を不満に思い、ストレスを溜め込んでいる女性の話を取り上げます
彼女は職場の中堅どころで、後輩に仕事のやり方を助言したりいろいろな相談にも乗
ってやっているのだ、と語ります。しかし、後輩は自分に感謝もせず、他の社員に愚痴
をこぼすなどしているのが我慢できない、と訴えます
彼女の話は上司、同僚、後輩への不満と愚痴ばかりで、彼女自身にはまったく目が向
いていないのが特徴です
後輩に助言しているとか相談に乗ってやっていると語りますが、「それは単に自分の意
見や価値観を他人に押し付けているだけではないのか」と水を向けますが、彼女はま
ったく意に介しません
後輩の側からすれば何かと干渉してくる先輩OLを好きになれるわけもなく、うっとおし
いと感じているのでしょう
仕事の進め方にしても結果がきちんとしていれば問題ないわけで、その取り組み方法
は個々人のやり方に任せれも構わない部分もあると思われます
彼女の抱える不満、悩みはいったい何なのでしょうか?
職場の人間にも多かれ少なかれ問題はあるのでしょうが、一番の問題は彼女の自己
愛的な欲求の強さです。自分が職場の中心であり、自分をもっと認めろ、評価しろと要
求してやまない心です
他人から愛されることを強烈に求める反面、他人を愛したり許そうという気持ちはあり
ません。そして何よりもそんな自分自身の過度な欲求にまったく気がついていないこと
です。「問題はすべて周囲の人間のせいだ」と決めつけ、自分の行動・判断は正しい
という前提から一歩も踏み出せないのです
内省に目を向けさせようとするアプローチも無駄で、むしろ彼女の反感を買いました
「こんな奴に相談しても無駄だ」と彼女は判断したのでしょう。二度と来訪しませんでし
た。結果として失敗に終わったわけです
ではどうすればよかったのでしょうか?
自分の中に生じた彼女への不快感が陰性の転移となり、彼女はそれを感じたと思わ
れます。つまり彼女は「わたしの敵だ」と判断したに違いありません
もちろん彼女の自己愛的な偏りのある人格について指摘し、説明したところで彼女は
頑として否定し、受け入れなかったはずです
では彼女の愚痴や不満に付き合い、慰めに終始すればよかったのでしょうか?
それでは問題は解決しないでしょう。確かに相手の言い分に耳を傾け、一端受容した
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