島根女子大生遺棄事件を考える32 情報の整理を

事件発生から3ヶ月が経過しましたが、犯人に結びつくようなてがかりはまだないようです
ZAKZAKの報道によれば、誤った情報によって地元の人たちの間にも混乱が生じているように伺えます

「平岡さんの関係者が暴力団絡みのトラブルを抱えていたので、あのような凄惨な事件に巻き込まれたのではないか」といった話や「胸のタトゥーを消すために犯人は上半身をえぐるような傷を付けたのではないか」と、根も葉もないうわさが絶えない。

こうしたさまざまな憶測、噂が流布するのはやむをえないところではありますが、捜査関係者も地元の人たちから協力を得るためにも、可能な範囲で正確な情報を開示するべきでしょう
特に上記の噂にある「被害者は胸にタトゥーがあるいまどきの女の子」という話は、一部のメディアが「捜査関係者の話」として報道したものです
そんな報道が飛び出した時点できちんと否定しておけば済むのもを、放置したため警察が噂を否定して回る羽目に陥ったのではないでしょうか?
もし、報道にあるとおりそんなトンデモな見解を報道関係者に漏らした警察官がいたなら、警察は厳正に処分し捜査から外すべきでしょう
小沢一郎の金脈問題で検察による情報リークが問題にされていますが、検察が世論を味方につけるため情報を小出しにし、アピールするのも一つの情報戦としてあり得ると思います。今回の事件でも島根・広島の合同捜査本部も市民の協力を得るため、正確な情報を提供し、あらぬ噂や憶測が蔓延するのを防ぐ必要があると考えます(自分も勝手な憶測を書きまくっている一人なのでエラそうな話はできませんが)
情報の出所は不明ですが、被害者は携帯電話を二台所持していた、という話があります
そうならば交際相手から携帯電話を貸し与えられていたとも考えられるのですが、警察の側からは何も公表されていないので何とも言いようがありません
被害者女性が親しく交際相手がいたとすれば、小さな街ですから目撃情報もあってしかるべきと思うのですが、そんな情報提供があったかどうかも分かりません
繰り返し述べますが、捜査情報の管理は重要だとしても、それらを警察が抱え込んでいるだけでは市民の協力は得られません。捜査の方向を示し、進捗状況を説明し、警察が必要としている情報が何かを説明しなければ、誰も協力のしようがないのです
この事件についてはブログで取り上げた数も増えましたので、直近のリンクだけ掲げておきます

島根女子大生遺棄事件を考える27 犯人はいま
島根女子大生遺棄事件を考える28 劇場型犯罪
島根女子大生遺棄事件を考える29 思い込みの誤り
島根女子大生遺棄事件を考える30 犯人家族の苦悩
島根女子大生遺棄事件を考える31 屍姦という行為
島根女子大生遺棄事件を考える33 警察のプロファイリング
島根女子大生遺棄事件を考える34 殺人の衝動
島根女子大生遺棄事件を考える35 犯人の育った環境
島根女子大生遺棄事件を考える36 捜査の現在
島根女子大生遺棄事件を考える37 捜査は継続中
島根女子大生遺棄事件を考える38 犯人は異常性愛者か
島根女子大生遺棄事件を考える39 過去の遺棄事件
島根女子大生遺棄事件を考える40 遺体損壊と焼却
島根女子大生遺棄事件を考える41 不審車両はマークⅡ
島根女子大生遺棄事件を考える42 容疑者死亡で送検
島根女子大生遺棄事件を考える43 矢野容疑者のプロフィール
島根女子大生遺棄事件を考える44 捜査本部会見
島根女子大生遺棄事件を考える45 矢野容疑者のmixi
島根女子大生遺棄事件を考える46 矢野容疑者の前科

上記の記事より過去のものは以下のリンクからたどってください


報道被害 (岩波新書)
岩波書店
梓澤 和幸

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