島根女子大生遺棄事件を考える11 事件の相違点
被害者女性の靴が発見された道路で不審な車が目撃された、と報道されています
この車が現場に靴を置いた犯人のものであるのかどうかは分かりません。野次馬が面白半分に現場近くに車でやってきただけ、とも考えられます
もし犯人が今になって靴を置きに来たとするなら、それは捜査のかく乱を狙ったものだと言えるでしょう。おそらく被害者を拉致した現場は別の場所であり、まったく無関係なところに靴を置くことで拉致現場の特定を困難にする狙いがあるのだと思われます
さらには犯人の意図としては、警察の捜査がどこまで進展しているのか探りを入れるつもりだったのかもしれません
靴の発見によって警察がどう反応し、動くのかを注目しており、ニュースに眼を通しているのでしょう
そして捜査の手が自分の近辺に迫っているのか、ドキドキしながら息を潜めているはずです。この緊迫感も犯人にとっては快感なのかもしれません
神戸の児童連続殺傷事件との類似を指摘する声もありますが、似て非なるものだと自分は考えます
人を殺傷し、遺体を切断してその一部を晒すという犯行の外見は同じですが、だからといって犯行に与えた犯人の意味や犯行に至るまでの内面的な物語がそっくり同じだと断定はできません
神戸の事件では犯人が警察に挑戦状を送りつけていますが、今回の犯人はそのような挑発行為をしていないのです
遺体をバラバラにしてそれを山の中に捨て置くだけでも十分に挑発的な行為であると見なせますが、これは犯人の自己顕示であり、世間に向けて「どうだ、すげえだろう」と問いかけ反応をうかがうための行為です。警察を直接挑発する狙いだったとは考えにくいのです
いくつかの共通点だけを持ち出し、「第二のサカキバラ事件」だと騒ぐのは勝手ですが、益のない行為です
犯人の人格、特徴、人となりについて語りたいのであれば、事件の類似点より相違点に着目すべきでしょう
当ブログではこの事件について以下のように言及しています
島根女子大生遺棄事件を考える 1
島根女子大生遺棄事件を考える 2
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