中国陸上「馬軍団ドーピング」の事実
中国の前スポーツ大臣(体育総局長)が著書「袁偉民とスポーツ界の風雲」の中で、女子陸上長距離で猛威をふるった「馬軍団」がドーピングをしていた事実を認めています
馬軍団の活躍は華々しいというより異常なほどでした
1993年の第4回世界陸上競技選手権大会(シュツットガルト)で1500m、3000m、1万m、マラソンの長距離種目を制して世界を驚かせました
王軍霞とか曲雲霞という選手の名前を記憶しておられる方もいるでしょう
しかし、当時から薬物使用の噂はありました
馬軍団は「高地トレーニングと中国秘伝の漢方薬入りスープが勝利の秘訣」と説明していました
そして1994年のアジア大会(広島)では中国の女子水泳選手11人ものドーピングが発覚し、メダルを剥奪される事件を起こしました
馬軍団への疑いはますます強まり、国際大会に出場しなくなります。それがかえってドーピングの事実を証明した形になりました
薬物を使ってでも好記録を出し、金メダルを取ろうとする悪企みは中国だけではありませが、「馬軍団」の活躍が華々しかっただけに、強烈な印象を残しています
当時の中国は彼女たちの活躍に熱狂し、ドーピングを疑う海外の報道を「卑劣な陰謀であり、妬みだ」と罵倒していました
もちろん背景にはスポーツを国威発揚の手段として利用してきた中国政府の政策があるわけで、ドーピングを選手やコーチのせいにして切り捨てるようなやり方では根本的な解決にはなりません
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