映画「ヴィヨンの妻」 モントリオール映画祭で監督賞
太宰治の小説をもとに撮られた映画「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」が第33回モントリオール世界映画祭で最優秀監督賞を受賞しました。根岸吉太郎監督の手腕が高く評価された結果です
太宰治の小説「ヴィヨンの妻」をどう映像化したのか、映画の公開は10月10日からですので劇場で確かめたいと思います
しかし、男女の情念が見えないところで火花を散らすような太宰治の作品世界は、なかなか欧米人には理解し難いのでは、と懸念するのですが
男女のカップルが大声でののしりあい、取っ組み合うという具合に、感情をむき出しにした映画の方が理解されやすいのでしょう
そうした感情を包み隠しつつ、内なる情念の揺らぎを表現しようとするのが日本映画の演出技法なのですが、それが評価されたのであれば嬉しい驚きです
太宰治生誕100年を迎え次々と映画化されているようですが、他の映画はどのように評価されるのでしょうか?
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