核兵器をなくす努力が足りない日本
ヤフーのニュースサイトに「日本は核兵器をなくすため努力していると思うか」とのアンケートが掲載されていました
こうした設問の仕方は、「日本は核兵器をなくすための努力が足りない」との結論を引き出す目的で用意された意図的なものでしょう
アンケートの集計結果を見ても、「足りない」との回答が7割以上を占めていました
では「核兵器をなくすため」に日本は具体的に何をすべきなのでしょうか?
アメリカやロシアに向かって、「核兵器を廃止せよ」と叫び続ければ実現するのでしょうか。残念ながら両国とも核兵器を完全に手放すつもりはありませんし、日本が何を言おうと耳を貸しません
また、中国やパキスタン、インド、北朝鮮、イスラエルといった隣国との対立を抱える国が核兵器を手放すとは考えられません
「日本は唯一の被爆国として核兵器廃絶を訴える義務がある」との主張がこの時期、新聞の社説などで繰り返されるのですが、そろそろ見直すべき時期だと思います
そうした主張から発せられる核兵器廃止論があまりに情緒に走りすぎ、感情に訴えようとするセンチメンタルな内容に偏りすぎてしまうからです
さらに原水爆禁止運動を推進している国内の二大団体はそれぞれ社民党、共産党の支配下にあり、アメリカの核兵器を批判するがロシアや中国の核兵器については歯切れの悪い対応をしていることを国民は知っています
式典では小学生が何やら声明文らしきものを読み上げるのですが、これも「核兵器の廃絶を願うこどもの真摯な訴えには誰も異議を唱えられないだろう」との計算から行われていると感じられ、あざとさに辟易します
核兵器のない世界を作るのは大人の責任であって、こどもをダシに使うべきではありません
被爆者とその家族の怒りや悲しみ、苦しみを否定するつもりも無視するつもりもありませんが、日本もそろそろ感傷的な核兵器廃絶論を取り除き、現実的な議論を始めるべきだと思うのです
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