「涼宮ハルヒの憂鬱」で同じ話が何度もループし、不評
先にも触れたアニメーション「涼宮ハルヒの憂鬱」の新シリーズで、「エンドレスエイト」の話が何度もループされていることへの批判が続いています
これに関し、京都アニメーションで第一期シリーズの監督を務めた山本寛がアメリカでのフォーラム出席中、会場からの質問に答えるかたちで謝罪をしたと報道されています
演出を変えて「エンドレスエイト」を数話繰り返し放送するとのアイディアは以前からあったが(山本監督は)反対だった、というものです
ただ、監督といえども組織の中では中間管理職に過ぎず、決定権はありません。山本監督が反対でもこのアイディアを是とする考えが存在し、制作を容認した人物がいたわけです
それにしても一部の視聴者がなぜ、そこまで「同じ話が何度もループ」する展開に腹を立てるのか、自分には理解できません。
「同じ話が何度もループ」する展開は押井守監督の作品「イノセンス」で経験済みなので驚きもしませんし、失望もしません。演出だ、と受け止めるだけです。それが成功しているかどうかは別ですが
「同じ話のループで水増したDVDを売りつけるのか」との声もありますが、見たくないなら買わなければ済む話です精神分析の世界では反復強迫は珍しい現象ではありません。同じ夢を何度も繰り返し見る経験は誰にでもあります。その繰り返しは無意味なものではありませんし、無駄なものでもありません。そこには必ず意味があり、意図が存在します
同じ話を何度も執拗に繰り返すクライエントと向き合う経験に比べれば、5話6話と同じ話がループしても、どうということはありません
さて、山本監督の謝罪については、「京都アニメーションを退職して無関係な人物がいまさらしゃしゃり出て謝罪なんかするな。何様のつもりだ」との意見が2ちゃんねるにありました
確かに宮崎駿や押井守なら自身の作品がどれだけ批判されようと、絶対に謝罪しないでしょう
無関係な立場にあるのを百も承知で、それでもなお謝罪せずにはいられなかった山本監督はこのシリーズを本当に愛していたのだな、と思います
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