指名手配の現在
千葉市の花見川団地で61歳の女性が殺害された事件で、警察は次女の元交際相手で住所不定、職業不詳仲田敬行容疑者を殺人と逮捕監禁の疑いで全国に指名手配した、と報道されています
昔はテレビのニュースでも手配された容疑者の顔写真や似顔絵が放映されていましたが、いつの間にか見なくなりました
おそらくは人権に対する配慮を優先し、テレビ局や新聞社が自主規制しているのでしょう
思い出すのは1999年に発生した桶川女子大生殺人事件です
犯人の一人が警察の追及を逃れ北海道に潜伏していると報道されました。警察がこの人物を指名手配したのですが、メディアは顔写真など放映せず、新聞も掲載しませんでした
結局、犯行に深く関わっていたこの人物は自殺しているのが発見されたのです
桶川女子大生殺人は地元上尾署の捜査ミスが影響し、犯人逮捕まで手間取った事件ですが、メディアが逃亡犯の顔写真を積極的に報道していたなら民間からの通報により自殺する前に逮捕できたかもしれません
今回の事件でも被疑者の人権に配慮して顔写真を放映しないとの判断は大いに疑問です。逃亡犯があちこちで殺人を犯す危険もあるわけですから
第二、第三の犯行を防ぐためにもメディアは己の責任を自覚し、捜査に協力すべきでしょう
権力を批判するだけがメディアの役割ではありません
追記:仲田敬行被告には懲役23年の実刑が確定しています
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