セレブ妻バラバラ殺人事件を考える 4

被害者の遺族が「被告を絶対に許せない」と繰り返し発言しているのは他の刑事事件と同じなのですが、本件の場合はどうも違和感を覚えてしまいます
殺害された夫の暴力がなければこの事件は起きなかったのではないか、と思ってしまうからです
もちろん夫婦の間のドロドロの愛憎劇を客観的に判断するなど困難で、妻と夫にどれだけ原因があり、どだれけ責任があるのかを論じたところで被告の側と被害者遺族の言い分はどこまでも対立し、妥協など成立しないのでしょう
被告が犯行に及んだ当時、夫による暴力は収まっていたのだ、と検察側は主張します
一方、被告の方は「夫が両腕を挙げたまま体当たりを繰り返すなど執拗な暴力が続いていた」と主張しています
手を出して殴るかわりに、両腕を挙げた状態で体ごとぶつかる形で暴力を繰り返しておきながら「手は出してないぞ」と言い張るなど、まるで悪ガキのような真似をしていたとすれば、夫の歪んだ性格が如実に現れていると感じます
被告は夫から「写真」で脅され、離婚に踏み切れなかった、と供述しています。
世間によくある、「どうしても別れるというならおまえの恥ずかしい写真をばらまいてやる」との脅しがあったようです
公判記録が客観的な事実だとは限らないわけですが、読めば読むほど自分は殺害された夫に同情できなくなります
結婚前から愛人がいた妻への報復をネチネチと繰り返し、結果として追い詰め、殺人へと走らせたわけですから

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産経新聞社会部

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