長崎男児殺害事件(2003年)を考える 4

このブログでは2003年に長崎で起きた男児殺害事件について取り上げてきましたが、その続報が入りました
加害少年が18歳になり収容されていた国立の児童自立支援施設武蔵野学院を退所し長崎へ帰る途中、付き添っていた長崎県職員(児童相談所だと思います)の許から姿をくらまし、2日後に長崎市内で保護されたというニュースです


少年は自殺を図ろうとして長崎市内をさまよっていたようです
児童自立支援施設で過ごした時間はいったい何だったのか、と思われる方が少なくないでしょう
自殺を企図した理由が何であれ、あまりに虚しい行為です
殺害された被害児童の家族はもちろん、学校関係者などあの事件に翻弄され、大きな負担を背負った人が大勢いたわけです
加害者である少年は自殺すれば苦悩からも解放され、それで満足かもしれませんが、残された人たちはどうでしょうか?
少年の身勝手さに呆れ、翻弄され続けた6年近い日々がただ無駄なものだと思うしかありません
少年が武蔵野学院を出て自殺を企図したのは昨年9月の出来事で、これまで情報を隠し続けてきたようですが、その狙いはどこにあったのか疑問です
例によって「本人の更生のため伏せていた」と弁解しているようですが、自分たちの不手際が露見するのを恐れたのではないかと勘繰りたくなります
武蔵野学院や厚生労働省は少年に対し、5年の間、どのような働きかけをしてきたのか公表するつもりはないのでしょう
しかし、5年間の取り組みが有効なものであったかどうか、検証する必要があります。内輪で適当にお茶を濁し、すべては少年のせいにして済ませるつもりなら、国民は児童自立支援施設への信頼を撤回するしかありません
どうするのでしょうか(何もしないと思いますが・・・)

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