韓国の盧武鉉前大統領が自殺

韓国の盧武鉉前大統領(62)が23日朝、山歩き中に岩から飛び降りて頭部に重傷を負い、搬送先の国立釜山大学付属病院で午前9時30分(日本時間同)に死亡が確認された。
釜山大学付属病院の発表によると、直接の死因は頭部の負傷だったが、肋骨(ろっこつ)や骨盤などに多数の骨折がみられたという。
大統領在職当時に側近だった文在寅元民政主席によると、前大統領は同日夜明けごろ、ボディガードと一緒に韓国南東沿岸部の金海市郊外の自宅を出て山歩きをしていたが、午前6時40分ごろ、岩から飛び降りたという。重傷を負い近くの病院に運ばれた後、釜山市の病院に転送された。また、前大統領は家族に宛てた短い遺書を残していたという。KBSテレビは遺書に「非常につらかった。多くの人が困難に苦しんできた。私の遺体は火葬して、村に小さな墓を建ててください」と書かれていたと伝えた。
警察は自殺かどうか調査を進めているとしている。テレビは現場付近を調べる科学捜査員の姿を放送した。
検察当局は、盧氏の後援者である靴製造企業の社長から、盧氏の妻である権良淑夫人が100万ドル(約1億円)、実兄の娘婿ヨン・チョルホ氏が500万ドル(約5億円)の資金供与を受けた疑いに関して前月30日、盧氏に事情を聴き、逮捕するか検討しているところだった。


記事にはありませんが、金大中元大統領の息子3人も収賄や不正蓄財の罪で逮捕されており、韓国では大統領がその退任後自身あるいは親族が逮捕されるのが恒例になっています
これは大統領の地位を利用した収賄が当たり前のように行われているとも言えますし、また後任の政権が報復のため前政権関係者を狙い撃ちにしているとも言えます
さて、自殺して隠さなければならないほど大きな疑惑があったのかな、という思いが残ります
盧武鉉前大統領は退任する際、大統領府が管理していた国家機密文書をコピーして持ち出しており、問題になりました
「回顧録を書くために必要な資料だった」とか、「今後の政治活動のために必要だった」などと釈明していましたが、これはどう見ても「オレを逮捕しようとすれば国家機密をバラすぞ」という脅しでしょう
韓国では朝鮮戦争後、朴政権は左翼勢力に対して激しい弾圧を行いました
盧武鉉前大統領の夫人の父親も左翼活動家であり、獄中で死亡しています
盧武鉉前大統領はこの義父の名誉回復に執念を燃やし、「国民の和解を進める必要がある」と称して弾圧された左翼活動家の名誉回復に努めるとともに、弾圧した旧政権への攻撃を続けました
「和解」どころか、過去を蒸し返してかえって対立を激化させたという評価もあります
もちろん、過去の不正やいわれなき弾圧は糾弾してしかるべきですが、やっているのは報復合戦にほかなりません
大統領在任中の実績といえば、結局のところ過去の歴史をつつき回し、旧体制への報復を繰り広げただけ、というのが自分の評価です
日韓首脳会談では、「過去の歴史について掘り返すことはせず、未来志向の関係を構築したい」と宣言しましたが、翌日には過去の歴史を持ち出して日本批判を展開していました
ちなみに盧武鉉前大統領の愛読書は歴史小説であり、そこに描かれている歴史は史実からかけ離れたフィクションです
歴史小説の感想を訊かれて、「朝鮮戦争はアメリカが引き起こした陰謀だと分かった」と発言をして、アメリカ政府関係者を激怒させたこともあります

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