突撃おばさん その2

先の記事はNPO法人アイ・メンタルスクールの事件を念頭に書いたものですが、文中には別の団体N塾の主催者を取り上げたニュースでの言動も混在させていました
あらためてお詫びを申し上げます
それにしても、アイ・メンタルスクールの杉浦代表ともう一人の突撃おばさん、N塾主宰のN代表は姉妹だったのですね。調べてみて分かりました(調べてから書け、と)
姉妹でやっていることはそっくり
さて、ひきこもりや不登校などの相談活動、支援活動にあたっている民間のグループは数多くあるのですが、アイ・メンタルスクールのような事件が起こると他の団体も色眼鏡で見られるようになります
インターネットのブログ、掲示板を見るとアイ・メンタルスクールと同様にひどい扱いをして金を稼いでいる団体を名指しし、告発する書き込みもあります
とはいえ、ひきこもりの息子や娘を抱えている親はどの団体がまっとうな活動をしているのか、あやしい団体なのか、判別するのは困難です
メディアが取り上げている団体、本で紹介されている団体に頼るのもやむを得ないほど切迫した状況に追い込まれているのですから
一定の要件を満たして活動している団体には国が認可を与えるべきだ、との意見もありますが、こうした許認可が利権(厚生労働省のOBを役員に迎え入れることを条件に認可を与える)に結びつく例は過去にいくらでもあります
しばらくはさまざまな働きかけの方法が試され、支援活動をしている団体が淘汰される時期が続くのだろうと思います
その間にまたアイ・メンタルスクールのような犠牲者が出たらどうするのか、との突っ込みに対しては、こうした団体の活動を監視しチェックするために当事者(ひきこもりで団体にかかわった本人、その家族)が積極的に声をあげ発言するべきだろうと提案するのが自分にできる精一杯です

一部のブログや掲示板に相談活動、治療にあたる人間の態度への不満が書かれていました。
「どこか他人事のような態度」であるとか、「冷たい」とか、「実験動物を見る科学者のような突き放した対応」などなどです
こうした印象を与えている点については自戒すべきですが、臨床家は「感情に左右されてはならない。感情におぼれてはならない」と教育されているのも事実です
熱血青春ドラマの教師にごとく、生徒と一緒に泣いたり笑ったりする姿を理想の臨床家とするなら、それは見解の相違です
「感情におぼれてもそれは問題の解決につながらない」からです
もちろん感情を爆発させ、殴ったり蹴ったりしても問題の解決にはつながりません
突撃おばさんに熱血教師の姿を見たとしたなら、それは悲しい誤解です

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